いつもの悪夢
私はいつも同じ悪夢を見ます。
おそらくその内容を他人が聞いても、そんなの悪夢というほどではない、と思われるかもしれません。
しかし、私は仕事で相当追い詰められているとき、心身ともに疲れている時にその夢を見ます。
その夢は、何故か高校生の時の記憶と大学生の時の記憶が混ぜ合わさったものです。
細かなシチュエーションは毎回違うのですが、大筋は同じです。
- 実家で寝ていて、親に起こされる
- 一度目が覚めるが、二度寝、三度寝する
- 気がついた時には、ギリギリ授業に間に合う電車まで、ほとんど時間がない
- 後一回休むと単位を落として卒業できなくなる(何故か応用数学)
- 就職先である会社に迷惑がかかると焦り、パニック状態で体が自由に動かず、準備が進まない
- 駅まで走るが、電車に乗り遅れる
- 絶望感と共に目が覚める
- ここから、上記の二度寝の部分に戻り、ループになることもある
基本的に事実と違っている部分として、就職が決まった4回生の頃には、既に卒業に必要な単位は揃っていました。
また、夢で乗り遅れるのは、いつも高校時代に乗っていた近鉄電車であり、大学ではJRを使っていました。
高校時代はよく、遅刻寸前で走って乗り遅れそうになることは頻繁にありましたので夢に一部合致します(が、間に合っていたと記憶しています)。
大学時代では、3回生への進級時に必須科目である語学の単位が原因で進級できない可能性があり、何が何でも欠席できない状況ではありましたので、追い込まれていた感覚は合致します。
特に部活の試合や合宿の朝練で欠席することもあったため、必要出席数はぎりぎり計算して管理していました。
応用数学に関しては、出欠は基本関係なく、試験結果のみで単位をもらったと記憶しています。
いろいろ細部は違いますが、高校・大学の記憶が混ざった状態で、なぜ30年以上も経って、未だにこんな夢を見るんでしょうか。
結構、目覚めた瞬間は心拍数が上がり、寝汗をかいていることもあります。
でも、この夢を見た後は、自分が何かに追い詰められていることを再認識することができ、仕事で冷静さを取り戻すよう努めています。
なので、この悪夢には助けられているのかも知れません。
絶滅?飲みにケーション
今日は久しぶりに残業帰りに飲み、この記事は帰りの電車の中で書いています。
この残業・飲み会の一連の行動は、コロナ前ってごく普通のことでしたが、今は特別でそれこそ背徳
仕事上の付き合い、例えば同僚、プロジェクトチームの打ち上げ、顧客の接待などめっきり減少し(途絶え)、飲まない付き合いが前提となりつつあります。
そういえば、今年入った新入社員とも飲んだことが無いように思います、いや彼ら彼女らの素顔す
ウィズコロナでも、もう元通りになることは無いとは思いながらも、やはり寂しさを感じてしまいます。
息子(お兄ちゃん)の話によると、今の大学生は飲み会もしないし
こうした学生たちが社会に出ても、会社でも飲み会も無ければ、日本の文化「飲みニケーション」が根絶してしまうのも時間の問題なんでしょうね。
ある医薬品メーカーが行ったアンケート調査によると、30代・20代の若い社会人の6割が、飲み会に誘われて嬉しかったと回答しているとありました。
別の保険会社のアンケートでは若い社会人のうち、女性では4割が飲みニケーションに
男性も3割が否定的であるとの結果が出ています。
ん、全く別のアンケートなのですが、計算合いますね。
私が新入社員だった30年以上も前を思い出してみても、やっぱり3~4割ぐらいの人は飲みにケーションに否定的であったようにも思います。
ただ、断りづらくて参加していたのだと思います。
参加率は9割ぐらいだったでしょうか。
であれば、今も昔も「飲みにケーション」に一定数(3~4割)の否定的な意見を持つ集団がいるが、今はコロナの影響もあり、断りやすくなったということでしょう。
コロナで、そうした否定派が嫌な思いをしなくなった分、過ごしやすくなったということなんでしょうね。
でも、おじさんたちは物足りないんですよ。
モノより経験
心理学者であるコロラド大学のリーフ・ヴァン・ボーウェン(Leaf Van Boven)、コーネル大学のトーマス・ギロヴィッチ(Thomas Gilovich)の共同の研究により、「物質的な所有(モノ)よりも経験の方がより人々に幸福感を与える」ということが科学的に証明されていると言うのです。
https://www.researchgate.net/publication/5634549_To_Do_or_to_Have_That_Is_the_Question
彼らの研究では時間の経過に焦点を当て、モノによる幸福感は時間とともに薄れていくが、経験的な幸福感は、継続することを科学的に証明し、「モノよりも経験が人々に幸福感を与える」と説明しています。
これは私たちの普段の経験の中でも、日々実感しているのではないでしょうか。
例えば、新しい流行りの服を買っても、翌年には古臭く感じて着なくなったり、パソコンを購入しても、直ぐによりスペックの高い新製品が発売され、満足度が薄れていきます。
人は幸福感に直ぐに慣れるため、モノを手に入れても「次はもっと良いモノを」と欲望が増し、さらに他人のモノと比較することで、幸福感が薄れてしまうのかもしれません。
一方、体験に対する人の幸福感は時間を経ても継続します。
例えば、海外旅行などで得た経験って、いつまでも楽しかった思い出として残っていますよね。
私も30年前に中南米へ旅行した経験がありますが、今も良い思い出として忘れられません。
貧乏旅行であり、それこそ旅行中は体調を崩したり、身に危険とまでは言いませんが、高速バスの予約ミスやレストランで上手く注文できなかったりと、嫌な経験もしました。
そして、その瞬間は二度と来ないぞって感覚でした。
でも、いつのまにか脳内で嫌な経験も良い経験に変換されており、全てが良き思い出となっています。
人間の脳は、ネガティブな記憶を省き、精神を楽な状態に保とうとする保護機能があると言われていますので、そうした効果でしょうか。
そういう意味で、この研究結果に概ね賛成ではありますが、初めて買った車に関しては、少し違うような気がしました。
私は、就職して2年目の終わりに、スズキのエスクードを買いました。
当時は4駆ブームで、私は男くさい武骨な三菱のパジェロを買おうか、女子ウケしそうなハイラックスサーフを買おうか、相当悩んだ挙句、金銭的、サイズ的に身の丈にあったエスクード(愛称、エスくん)を購入しました。
購入の経過は妥協の産物であり、さらに他人の所有物と比較しやすいモノであります。
しかし、私は一度たりとも、エスくんを買ったことを後悔したり、他人の車を羨ましいと思うこともありませんでした、いや、むしろ誇らしく感じていました。
大阪南港からフェリーに乗って高知県に渡り、四万十川沿いを走ったり、福井県の林道を走破したりしました。ロッククライミング、キャンプやダイビング等、特にアウトドアで大活躍してくれました。
子供が生まれ、ベビーシートを固定すると、妻が後席で子供の様子を見れなくなるため、二人目が生まれる前に泣く泣くミニバンに買い替えたのですが、車を二台所有できなかった自分を恨めしく思いました。
ここまで書いて気が付きました。
エスくんは、私にとって単なる所有物(モノ)ではなく、経験であり友人だったんだと。
モノを買いながら、実は素晴らしい出会いという経験を買っていたんだと。
だから陳腐化せず、いつまでも良い思い出として、とどまっているんですね。
親のエゴ?
子供に何かを残してあげたいって気持ち、おそらく子供をお持ちの方は皆何等かお考えなのではないでしょうか。
残念ながら、私には貯金・株その他金融資産も現時点では残してあげられそうな程の蓄えもないため、思いつくのは今住んでいる家と土地ぐらいです。
ただ、二人の息子のうち、お兄ちゃんの方は既に東京の大学に進学して家を出ています。
今後、大学で自分のやりたい分野を見つけて就職してくれると思いますが、それが関東なのか関西なのか、はたまたグローバルな企業で海外生活とかも十分にあり得ます。
下の弟くんは、地元の大学を希望しており、現在猛勉強中ではありますが、お兄ちゃんと同様、どういった方面に進むのか、未知数です。
そう思うと、ゆくゆくは家をどちらかの息子に継いで(引き取って)もらいたいという思いは、以前私の中でうっすらとありましたが、これは私のエゴなんじゃないかと思うようになりました。
息子たちに(せめてどちらかは)将来も自分達夫婦のそばに住んでほしいという気持ちは、息子たちを家に縛り付けることになると気づいたのです。
もちろん、自営業の方などは後継者問題とか、いろいろ複雑なので違う要因もあるのだと思いますが、少なくとも私たち夫婦にとってはということです。
二人の子供たちには、世界に羽ばたいてほしいという気持ちです。
以上は建前論です。
繰り返しになりますが、私たち夫婦には残せる財産が有りません。
今から工夫しながら、貯金と減額されるであろう年金により、プラスマイナス・ゼロの生活を目指しますので、不動産と言えども途中で売り払い、息子たちに残せる余裕がないかもしれません。
なので、しっかりと自分たちで生きていく糧を見つけてください。
そのために二人に対する投資としての学費はがんばって払いますから。
海守るワンコ
今日は我が家の柴ワンコの命日になります。
12歳と2ヶ月、ちょっと早い別れでした。
今日はワンコとの楽しかった思い出話で盛り上がりました。
東京で下宿中の息子(お兄ちゃん)も、WEB参加です。
ワンコは、息子(弟くん)が、まだ幼稚園に通っていた頃、我が家にお迎えしました。
色は前から見ると真っ白で、背中がうっすら茶色の柴犬(血統書には、「淡赤」と書かれています。)で、ふわふわした子犬の女の子でした。
臆病な性格は息子(お兄ちゃん)にそっくりです。
よく、公園で二人の息子達と全力でかけっこをして、ぶっちぎりの1位になっていました。
無駄吠えもしない、大人しい性格で、息子達の良き友達(ワンコにとって息子達は守るべき存在)でした。
特に幼稚園に弟くんをお迎えに行くのが日課で、皆にチヤホヤされるのが好きだったようです。
私は実は犬を飼うのは初めての経験で、扱い方が分からず、少々厳しく接し過ぎたかも知れません。
でも、残業で遅く帰っても、家族は寝静まっていても、ワンコだけは、お帰りなさい!って感じで相手をしてくれました。
単身赴任で長く家を空けていても、キャリーバッグのガラガラ音が聞こえると、落ち着かない様子で玄関で待っていてくれたそうです。
本当に私にとってワンコは癒しの存在でした。
ワンコは、車酔いがひどく、遠出の経験はほとんどありません。
でも、一度、ワンコの泊まれる海辺のペンションに出掛けました。
臆病なワンコは、さざ波が怖く、最後まで海に入ろうとせず、ビーチパラソルの下で妻と女二人で過ごしていました。
そして、元気に泳ぐ息子達のいる海の方を笑顔で見守っているだけでした。
ワンコよ、一人暮らしのお兄ちゃんを見守っていてあげてね。
ワンコよ、受験勉強を懸命に頑張っている弟くんを見守っていてあげてね。
追悼 愛しの柴ワンコ
明日で、ちょうど一年になります。
我が家の柴ワンコが、天国に旅立ってから。
ワンコは、余命3ヶ月と言われてから8ヶ月以上頑張りました。
病気になってから知りましたが、通常よりも肝臓が小さく、体調不良に気がついた時には、その小さな肝臓はほとんど機能しなくなっていたようです。
いや、倒れる少し前から異変はあったのかも知れません。
当時、私は単身赴任中で、お正月の休暇で久しぶりに帰宅していました。
ワンコとも久しぶりの散歩をした帰り道、急に座り込んで動かなくなりました。
まだ、散歩が足りないと自己主張しているのかと思い、家とは逆方向に歩こうとしましたが、そちらにも動きません。
いつもなら、散歩延長に、してやったりとばかりに、楽しそうに歩いていたのに。
心配になり、その日は抱っこして帰りました。
次の日、私は再び単身赴任先に戻りました。
赴任先から電話で妻にワンコの様子を尋ねましたが、散歩もたっぷり行け、ご飯も元気に食べたとのことだったので、私が再び家を離れるのを察して、駄々をこねたんだなって、勝手な解釈をしてしまいました。
その2ヶ月後、ワンコは突然方向感覚を失ったように、ヨタヨタと、そしてその場をくるくると回り出したり、ソファーの隙間に体が挟まり、動けなくなったり異常な行動をとりました。
少し前から食事量が減り、悲しげな声で鳴いていたとのこと。
その様子は動画で送ってもらい見たのですが、特に体調が悪いようにも見えませんでした。
そうしている間に突然のことでした。
妻と息子(弟くん)は、慌てて動物病院に連れて行きましたが、原因不明。
挙げ句に認知症だと言われて、十分に治療もしてもらえず連れて帰らされました。
これが、誤診でさらに2日近く適切な治療が出来ず、悔やまれます。
下宿先でそれを知った大学生の息子(お兄ちゃん)は、慌てて帰省し、妻と一緒に別の病院に連れて行き、精密検査を受けさせてくれました。
その結果、肝臓がほとんど機能しておらず、毒素を分解できず、アンモニアが脳に影響を与えたのではないか、というものでした。
相当病状は進んでいるので、3ヶ月耐えられるかどうかわからないとの宣告。
毒素を分解するためのお薬と、肝臓に負担をかけない療養食をいただき、その日から数日、妻と二人の息子の必死の看病により、奇跡的に回復し、その後、8ヶ月頑張ってくれました。
その間、私も何度か家に帰り、ワンコに会うことが出来ました。
最後に会った時は、旅立つ1ヶ月前でしたが、帰宅した時、尻尾を振ってお出迎えをしてくれました。
でも、あと4ヶ月頑張ってくれたなら、単身赴任期間が終了して、一緒に過ごすことができたのに。
いや、でもワンコも相当苦しかったはずです。
よく頑張ったね。
偉かったワンよ。
スランプ
今日は朝から妻の機嫌が悪く、リビングはピリピリムードでした。
妻は模試の結果を見せない息子(弟くん)に、イライラがつのり爆発寸前です。
弟くんも、何やら思い詰めた表情です。
しばらく押し問答がありましたが、塾の自習室で勉強する予定だった弟くんを車で送ることにして、家から連れ出しました。
車の中で、沈んだ表情の弟くんに話しかけました。
弟くんは、毎日毎日勉強を頑張っているようですが、思うように点数に繋がらないようで、本人が一番辛いのです。
成績が少しでも上がれば、良い結果に繋がっていれば、お母さんに結果を見せて安心させたい、いつも応援してくれている事を感謝したい、そう思っているけど、なかなか結果が出ず逆に偏差値も下がっている、とのことでした。
今はスランプのようで、なかなか自信が持てない様子で、苦しそうです。
とにかく、励まさないといけないと思い、
「現役生で、夏まで部活をしてたんだから、直ぐに結果に繋がらなくて、当然。
浪人生や部活せず勉強していたライバル達に差をつけられていて当然。
まだ、時間はあるから、焦らなくてもいいよ。
これから、弟くんのターンがきっと来るから。」
そう伝えて塾に送り届けました。
そして、妻へのフォローも必要です。
こういう時はスイーツの力を借りるのが一番です。
近所のお菓子屋さんで、小豆のモンブランを買って帰りました。
和菓子屋さんですが、和の素材を使ったケーキなども置いており、とても上品な甘さの洋菓子も好評です。
家に帰って、スイーツを食べながら、弟くんの気持ちを伝えました。
弟くんをもうしばらく静かに見守っていこうと、穏やかな気持ちになって誓いました。
がんばれ弟くん。
この時期、受験生を抱えるご家庭は皆気を遣いますよね。
だんだん寒くなってきましたし、成績だけでなく体調管理も重要です。
でも、いつかきっと暖かい春がやって来ると信じて、静かに応援したいと思います。