毎日いろいろ考える

普通のおじさんが毎日考えたことを書きます。

WEB適性試験の不正受験を考える

最近、大きな話題になっているWEBテストによる不正行為、いわゆる替え玉受験について、新卒採用に関わる者としてと、就活生と同年代の息子を持つ親として、やるせない気持ちでいます。

まず、不正を働くなんてもってのほかであり、真面目に受験するほとんどの就活生のことを考えても絶対に許せない行為です

 

こうした何らかの不正行為を働く人間は氷山の一角とも言われており、このような試験に頼ってしまう企業にも問題があるのかも知れません

不正を防止するための技術的な手立て、(お金さえ掛ければ)いくらでも可能と思われますので、試験実施機関にも猛省していただきたいと思います。

 

WEBテストには、性格テストと能力テストの二種類があります。

就活生に対して実施された2021年のアンケートでは、驚くことに約5人に1人が何らかの不正に関わったという結果が出たとのことです。

主に不正が行われているのが、能力テストとのことです

替え玉のような悪質なものは少数と信じたいのですが、模範解答がネットに出回るなど、人生がかかった就活生にとっては、悪いことではなく、単に「予習」「下準備」の範疇なのかもしれません。

しかし、予てより不正が噂されているWEBテストを使用し続ける企業側にも問題があります。

 

さて、弊社はどうかというと、数年前に能力テストの利用を止め、性格テストだけを利用しています。

私は今期は面接官をしており、実はこの性格テストの結果を使っています

「協調性が無い」とか「リーダーシップに欠ける」といった結果が出ている就活生に、学生時代の集団での自分の立ち位置などを質問したら、彼ら彼女らなりに取り繕った回答をするんですが、意外とボロが出たりします

私が担当した範囲ではありますが、けっこうWEBテストの結果って当たっているな、との印象を持っていました。

でもそんな素直な反応を示してくれる就活生を見ると、我が子とだぶり、ついつい甘い点をつけてしまいます。

いろいろ功罪のあるWEBテストですが、性格テストは面接官にとっては、就活生と会話する際のネタ帳として役に立っているかなと思います

そんなテストの結果だけで判断していませんので安心してください。

 

今回逮捕された名だたる大企業の社員は、能力は高いのかも知れませんが、社会人としての適性には大きく欠けています

この大企業が採用時にWEBテストを利用していたかどうかは不明ですが、社会人としての適性を見抜けなかったのですね。

就職活動が上手くいかない学生に不正行為の切っ掛けを与え、学生の人生を狂わせてしまったことを反省して欲しいです。

 

また利用してしまった学生には辛い現実ではありますが、しっかり受け留めて今後は誠実に生きていって欲しいです。

人生は長いし、あなたは若いからまだまだやり直せるよ