毎日いろいろ考える

普通のおじさんが毎日考えたことを書きます。

剣の道より甘味の道

加齢による認知機能の低下により、短期記憶に障害が生じるといいますが、あるエピソードにまつわる遠い記憶はしっかりと頭の中で繋がることがあると聞きました。

昨日、ピアノのエピソードから剣道やドリフに繋がるお話しをさせていただきましたが、剣道を起点に今度は「ぜんざい」の記憶へと繋がっていきました

 

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先ず、「ぜんざい」の定義ですが、関西仕様のぜんざいです。
関西では、こし餡を伸ばした甘く温かい汁に白玉団子やお餅を入れたものを「お汁粉」、こし餡を粒あんに変えたものを「善哉(ぜんざい)」と呼びます。
私のイメージではお汁粉はサラサラ、ぜんざいはドロドロです。
私はこれが全国共通だと思っていたのですが、関東ではぜんざいは汁状ではないということを、単身赴任中に知り、驚きました。

 

話は私の小学生時代にとびますが、当時、私は剣道教室に通う少年剣士(ドリフ好き)でした

この教室は正月(多分3日だったのではないかと記憶しています)に寒稽古を行いました。
そして、道場の外で待つ父母達の前で、寒空の中、冷たいコンクリートや砂利の上、裸足で「素振り」を披露しました。
これだけならただの虐待行為ですが、母親達が作った、温かいぜんざいが振る舞われ、しっかりと体を温めるという、アメとムチで帳消しにするという算段になっていました。

低学年の頃、私は粒餡が大の苦手で、お汁粉であれば、なんとか食べられたので、お椀を持ちお鍋の前に並びならがら、「粒入れないで」と懇願していました。

そんな上澄みだけを入れてくれればいいのですが、どうしてもドロドロした液体なので粒も入ってしまいます。

ここは礼儀を重んじる剣道教です。

出された食べ物を残すことなど許されるわけがありません

私は、我慢して、小豆一粒残さず飲み込んでいました。

 

月日は流れ、高学年に差し掛かるころには、私は何と粒あんが大好きな少年剣士(ドリフ好き)に成長していたのでした。

お椀をもって列を並びなおし、元気よく「お代わり!」と言っていました。

結果として、剣の道を究めることはできませんでしたが、ドリフと粒あんを究めることができたのでした