毎日いろいろ考える

普通のおじさんが毎日考えたことを書きます。

データ分析事始め

実はこの4月から、全く経験の無い部門に転属となり、そこで部門長をしています。

この部署では、顧客に提供するサービスから様々な情報があふれているのですが、この半年ほど業務を見ている中で、データ収集はされているけど、分析などはあまり行われている様子はないのです。

集められた情報の多くは、(相当のタイムラグで)集計されて、平均や経年変化的なものは出てくるものの、推計統計はもちろん記述統計などの分析は加えられていません。(もしかすると、外様の私には報告がないだけで、データ分析されているのかも知れません。)

ただ(素人ながらも)部門長としては、最低押さえておきたい数字は教えてほしいので、いろいろ要求するのですが、なかなか上手く伝わらなくて困っています。

ちなみに私の部門は、KKD(つまり「経験」、「勘」、「度胸」)を具現化したような職場で、職人気質の社員が多く、本当にデータ分析をしていないようなのです。(いや、本当はあるのかも知れません。淡い期待ですが。)

畑違いでトップになってしまった私には、経験も勘もありません。度胸はもっとありませんので、その中で経営改革を行うためには、最低限押さえておきたい数字をもとに分析に着手したいと考えています。

部下の多くは、不慣れなデータ分析(今は集計)を忙しい業務の傍らに指示してくる、邪魔くさい上司と思われているかも知れません。私が興味本位で聞いているぐらいに思っているかも知れません。

私としては経験を持つ社員にデータ分析の意義を正しく理解してもらい、やらされている感ではなく、目的意識をもって分析してほしいと思います。その中でよい提案も社員から出てくるのではないかと考えています。先ずは部下との目的意識を共有するところから地道に行うべきなんでしょう。

データ分析を進めるには、何をすればよいのでしょうか。

  1. データ分析の目的(何らかの仮説に基づき、何を知り、何をしたいのかをチームで共有する)
  2. 分析方針の検討(どのような手法で分析するのか?)
  3. データ収集・抽出(分析しやすいように、データを集めて加工)
  4. データ分析(集計、記述統計、推計統計などの分析手法を用いて、仮説の正しさを確認、修正)
  5. 分析結果の解釈と表現(分析結果を解釈し、グラフ等でわかりやすくする。)
  6. 分析結果に基づく意思決定

といった流れになるのかと思います。

自分のこれまで経験では、前述のような目的を持ち、しっかり仮説を立てて分析を行った経験はあまり無く、どちらかと言っては何となく、興味本位でデータを触っていたら良い結果に結びついたような、まさにラッキーパンチ的な成果を収めていたのかも知れません。

前部署でも、データ分析をして、提案をしてくれる優秀なスタッフがいたので、部署としての課題を与えれば、それこそ待っていれば、それなりの分析結果を出してくれていました。今思うと、私は上記の手順の5で講釈を垂れて(ダメ出ししたり、手直しさせて)、上手くまとまったものを上層部に掛け合って、6の意思決定をしてもらうだけだったので、分析の過程そのものでは、楽をしていたように思います。すごく反省していますし、このように出来る部下に恵まれたことを感謝しています。

このような私ですが、これからは経営改革といった大目的を部下社員と共有し、データ分析の目的をしっかりと理解してもらったうえで、一緒に経営に貢献できるように、一から取り組んでいければと考えています。

そのためにも、自分でも再度、統計やらデータ分析の手法など少しおさらいもしていければと考えています。まぁこの10年は、エクセルのSUMEIF関数すら使っていないので、全く「データ分析事始め」的になりそうです。